vol.2
「公民権運動の系譜」
時は1950年代、人種差別は根強くアメリカ社会にはびこっていた。そして、ロサパーク(90年代に大ヒットしたアウトキャストの曲名にもなっている)という女性を巻き込んだ事件を発端に、運動は全米を巻き込んでいくのである。
当時法律上で人種差別は禁止されていたが、社会全体に根強く蔓延していた。
トイレであったりレストランであったり公共の場にも関わらず黒人専用のものを用意され、白人とはキッチリわけられていた。バスでも後部座席が黒人専用とされていた。
そんなある日、黒人女性であるロサパークさんがバス前部座席に座ったところ、白人に席を譲るのを拒否し、逮捕された事に端を発し、アメリカ社会の本音と建前に、全米の黒人達がゴン切れするのである。
そして1960年代にはいり、公民権運動は広く拡大していくのである。
その当時のムーブメントは二人のアイコンを後世に残す。
その二人は、日本でも多くの人に知られる事になる
「I Have a dream = 私には夢がある」
「We shall over come = 私達は乗り越えねばならない」
という世紀の名スピーチを残して、その語り口の構成や、フローとも呼べる喋り方が、正にラップそのものと言っても過言ではないマーチンルーサーキング牧師と、後にスパイクリー監督が半世を映画化し、90年代のヒップホップのマインドを象徴するアイコンとして評価を高めた、マルコムXである。
マルコムXは、街の不良が逮捕投獄された際に多くの気付きを経て、活動家としてイスラム教(黒人の起源であるアフリカ回帰の思想)などに強い影響を受けた。
後にKRS-ONEのアルバムタイトルにもなっている「By all means necessary = 何が何でも」に象徴されるこの有名な言葉は、これはアメリカ国内の戦争であり戦いも辞さないと言う意味。そしてそれは、黒人達に意識革命を促し、黒人達の精神的自立を説いて行く事になるのだ。
by Brooklyn Yas
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